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八幡本通りと郡橋

DSC! (2)写真は、佐伯区八幡の郡橋です。大正期から昭和の30年~40年ごろに八幡本通りは、一つの隆盛期を迎えます。八幡川の舟運と古来からの主要道に隣接した地域であるこの地が一大商業地域となったのです。現在の八幡本通り商店街となる商店群の形成です。
 河内・湯来方面から集められた問屋制家内工業によるわら袋と材木の一大集散地となっていた郡橋付近にはこれらを扱う材木店(蔵場木材・現カフェまーくる、中西木工・現たこ焼き大八など)をはじめ、多くの商店が集まり、さらに商店は、その周辺から当時の幹道となっていた古道に沿って現在の八幡本通りを南下、また石内方面へと東にも、河内方面には北へ河内峠別れまでの商店群を形成しました。
 つくられたわら袋は、郡橋のたもとの現寺田郵便局付近にあった船着場から、川舟の舟便で八幡川河口まで運ばれ、石灰を詰めたとも伝えられています。
 郡橋はこの商業地域のシンボル的な橋として、近郷にその名が知れ渡ったのです。江戸~明治のころの郡橋は、木でつくられた橋で、現在の郡橋より、ほんの10メートルほど北にあったと思われます。八幡本通り商店街で長年会長として活躍された宮本自転車店のところが郡橋に続く道路で、お庭にはその当時の道標が残っているそうです。
DSC_0689 (2)今は歩道の下に隠れて使われなくなった階段。(西側)
DSC_0687 (2)東側にも新しい階段がある。かつての郡橋はこのあたりに作られていたらしい。川幅は現在よりも狭く、郡橋のすぐ上流に川舟をつけていたという。

 

更新日:2016.07.07