写真は、八幡本通りにあった「公聚館」内部の貴重な写真です。
明治45年、八幡本通りのほぼ真ん中、現在の免出商店と二井鮮魚店の間にある渡辺アパートのところに、「公聚館(こうしゅうかん)」と呼ばれた大衆演芸娯楽所があり、旅芸人や地元芸人の芝居興行が行われました。昭和に入るころからは、地元の青年団による素人芝居も行われて地元の娯楽施設として賑わい、昭和17年ごろまで存在したようです。
人気芸人の興行には、近郷より多くの客が集まり、トイレが足りない時には、隣の二井鮮魚店の敷地内に臨時の簡易トイレが建てられたほどでした。また同店には最近まで、芝居小屋の中で飲食をするための銚子を立てる穴や猪口を置いたり刺身皿を置く窪みがついた特製の木製の盆も残されていたといいます。
人気の演目は、水戸黄門・忠臣蔵・国定忠治など・・・
戦時末期には取り壊され、しばらくその残骸が山積みされていましたが、その後畑となり、やがてアパートが建てられました。…
写真をよく見ると、八幡川酒造が寄贈した幕が見えます。また、「女席」の表示があり、舞台に向かって右側の男席と分かれていたことがうかがえます。
下の写真も貴重な一枚。これは地元の青年団の方々が扮した田舎芝居の様子です。八幡の皆さんの関係者が写っておられませんか?